試験方法の確立に時間が掛かっています。

試験方法の確立に時間が掛かっています。生地関係の商品の検査については、有名な検査機関が3つあります。その中の1つの機関に、NANIKAU独自の2種類の独自の試験方法を問い合わせをしましたが「検査は難しい」という回答を頂きました。そこで自分で検査するという結論に至りました。

問い合わせをした検査は以下の通りでした。

①冷感持続性の検査:室温の生地に+10℃の温度を与えた1分後の生地温度を計測(室温26℃体温36℃を想定して、室温と同じ26℃の敷パッドに36℃の人間が横になった1分後の生地の温度の測定。)

②冷感回復性の検査:室温+10℃の生地が1分後に下がる温度を計測(室温26℃体温36℃を想定して、人間によって温まった36℃の敷パッドが室温26℃の環境で1分後に回復する温度の測定。)

こうした経緯から、①②を含めて自分で検査を行うことにしました。自分で検査をするとなると器具を準備する必要があります。まずは「室温計」「非接触温度計」「熱源シート」を準備しました。また、自分が大手ホームセンターに在職中に設計した商品が今シーズンは販売されているので、自分が設計した「ひんやり感に3段階の特徴」をもたせた商品を使って、独自の検査方法と採点方法を確立することにしました。

以下は少し専門的な話になるので読み飛ばして頂いても結構です。

検査機関からは、特に①冷感持続性について、そもそも一般論として「持続性はほとんどない」というご意見も頂きました。大手チェーンストアでよくある検査方法は「生地のみでの接触冷感値の検査」です。生地のみで検査すると、生地の正確な「接触冷感値:Q-max値(W/㎤)」が数値化できます。しかしこの検査は時間軸のない「触った瞬間のひんやり感」を数値化するための検査方法です。これに時間軸を与えた検査では、どの生地もほとんど差が出ないというのです。実はこのことは大手チェーンストアで商品を設計するマーチャンダイザーたちの多くが知っている事実です。掘り下げて調べると、研究者によると「生地目付(生地の厚み)」が冷感持続性に影響するということでした。人間から熱を奪う生地の厚みなど、どうやって実現するのか。。。マーチャンダイザーたちは「生地」だけではなく、「製品全体」で効果が得られる工夫をするように努力をしてきました。私の設計した商品の一部にも大きな工夫があります。これを数値化できるように、ただ今準備中です。

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